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第28回野田宇太郎生誕祭のご報告

第28回野田宇太郎生誕祭を開催しました

平成29年10月29日(日)、第28回野田宇太郎生誕祭が開催されました。
生誕祭は、毎年、野田宇太郎の誕生日である10月28日に一番近い日曜日に行われています。
今年は台風22号接近のため、前日から荒れた天気となりましたが、式典の間はなんとか小康状態を保ち、滞りなく開催することができました。

当日の様子をご紹介します。

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                    挨拶の様子

野田宇太郎生誕祭は、毎年、小郡市松崎桜馬場にある野田宇太郎の「水鳥」詩碑前で行われています。

生誕祭2.JPG                    献茶の様子

捧げられるのは、お茶ではなく「コーヒー」です。
野田宇太郎は、生前、お酒を嗜(たしな)むことはなく、コーヒーを好んで飲んでいました。
生誕祭では、野田宇太郎の肖像写真の前に、松崎の美味しい水で淹れたコーヒーが捧げられました。

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                中学生の部の献詩朗読の様子

今年も、全国から1,659点と、多くの作品が寄せられました。
小学生の部、中学生の部、一般の部の一席の方に、それぞれ受賞作を詩碑の前で朗読していただきました。

今年は野田宇太郎文学資料館が開館して30周年という節目の年でもあり、「水鳥」詩碑の設計を担当された九州芸術工科大学名誉教授で建築家の由良滋(ゆら しげる)先生にご挨拶を賜りました。由良先生は、野田宇太郎文学資料館・小郡市立図書館・文化会館の設計もされています。

野田は、文学者顕彰のため、多くの文学碑の建立に携わりました。野田と志を同じくし、ともに活動したのが、建築家の谷口吉郎(たにぐち よしろう、1904~1979)です。由良先生は生前の野田と親交があり、また谷口吉郎の弟子というご縁もあって、「水鳥」詩碑の設計を担当されたとのことでした。
野田との思い出や詩碑設計のモチーフなどについて、資料を交えて詳しくお話していただきました。


生誕祭4.JPG                   設計図の寄贈

最後に、詩碑設計図の原図を当資料館へ寄贈していただきました。由良先生からいただいた設計図は、当資料館で大切に保存していきたいと思います。

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                 児童劇団つばさの合唱

式典では、野田宇太郎が作詞した合唱曲などが披露されました。
立石グリーンコーラスによる「いちご」と「松崎の道」、児童劇団つばさによる「立石小学校校歌」、三井高等学校の先生と生徒さんによる「三井高等学校校歌」が歌われました。
上の写真は、児童劇団つばさの皆さんによる合唱の様子です。可愛い手拍子とともに元気いっぱいの歌声が会場に響きました。


詩碑近くの松崎公民館では、同日に文化祭が催されました。地元の方々の絵画や写真、生け花や手工芸品が展示され、焼きそば・おでん・ぜんざいなどの露店やお茶席も設けられました。また、近くの三井高等学校では、スイーツ部のクッキー無料配布も行われました。式典に来られた方も文化祭に参加され、とても楽しんでいらっしゃる様子でした。

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                 松崎公民館展示の様子

資料館では、平成28年度企画展セレクションとして「蒲原有明―近代詩の先駆者―」をパネルでご紹介する展示を松崎公民館で行いました。


不安定な天気の中、受賞者の方をはじめ、地元のたくさんの方にご参加いただきました。
お忙しい中、生誕祭にお越しいただいた皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。