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令和5年度企画展「野田宇太郎の旅の思い出」開催中です

令和5年度ミニ企画展「野田宇太郎の旅の思い出」開催中です

今年度のミニ企画展は「野田宇太郎の旅の思い出」と題して、野田宇太郎の文学散歩シリーズの取材旅行に焦点を当ててご紹介しています。

今企画展では文学資料や書籍などの「文字」ではなく、取材旅行に必要な道具や思い出の品、お土産品や収集品などを中心に「文字情報以外の視点」から楽しんでもらうことを目的としています。

 

「文学散歩」は野田宇太郎の代表作ともいえる作品で、主に、近代文学ゆかりの地を踏査し記録した紀行文です。

昭和261951)年、日本讀書新聞で「新東京文学散歩」の連載が始まり、同年にはその連載を1冊の本とした『新東京文学散歩』が刊行されました。これが野田のライフワークとなった文学散歩シリーズの始まりです。

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上の写真は、特設コーナー①で展示している野田宇太郎が実際に使用していたカメラ3台と取材旅行の日程を扇子の裏に書いた日程表です。

野田はカメラを「自分の目以上に物事を見てくれる相棒」と称しており、取材旅行時には必ず持参していたようです。

また、取材旅行の日程は手帖などに簡易的に書くことが一般的ですが、この展示品は扇子の裏に行程表を直筆で書き込んでいる非常に珍しい一品となっています。

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上の写真は、特設コーナー②の様子です。

実際に野田が使用したカバンや方位磁石、旅先で味わった弁当や和菓子の包装紙、訪れた施設や使用した交通手段の半券などを展示しています。

愛煙家であった野田は寄木細工の煙草入れやライターは必需品だったのではないでしょうか。また、野田の名刺は表面に「野田宇太郎」、裏面に自宅住所が書かれているだけで肩書など一切無い非常にシンプルなものとなっています。

お弁当や和菓子の包装紙は美味しかったので思い出に残したものでしょうか?

今では見る機会が減ってしまった全国色々な場所の広告マッチや各地の絵はがきなどもあります。

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上の写真は、特設コーナー③の様子で、今企画展の目玉となっています。

野田が全国各地で収集した郷土玩具を一堂に展示しています。約60点の郷土玩具は北は青森から南は鹿児島、そしてロシアのものもあります。

野田は太宰府の木うそが大好きで、九州へ戻って来る度に木うそを買い求めていたようです。

 

他にも野田がヨーロッパへ取材旅行に行った際に撮影した写真や野田本人のパスポートなど旅に関するものを展示しています。

写真と一部資料に関しては前期期間(20231123日~2024116日)と後期期間(2024118日~2024220日)とで展示の入れ替えを行います。

 

当館は12月27日(水)から1月4日(木)まで休館いたします。

ミニ企画展は2024年2月20日(火)まで開催中です。どうぞ野田宇太郎文学資料館にお越しください。

【2023.12.15 T】