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常設展の展示替をしました~「葛飾北斎特集」~2020年1月

テーマ展示「葛飾北斎特集」

明けましておめでとうございます。
本年も野田宇太郎文学資料館をどうぞよろしくお願いいたします。

当館では、2020年1月5日から、常設展の一部で期間限定のテーマ展示を行っています。今回のテーマは、今年生誕260年を迎える「葛飾北斎」です。

宝暦10(1760)年に生まれた葛飾北斎(かつしか ほくさい:1760~1849)は、江戸後期を代表する浮世絵師です。代表作「富嶽三十六景」や「北斎漫画」は、ゴッホやゴーギャンなどヨーロッパの画家にも影響を与えたといわれます。

野田宇太郎は、明治末期の文芸運動「パンの会」に影響を与えた画家として、葛飾北斎を高く評価しました。著書「文学散歩」シリーズでも何度か取り上げています。

今回の展示替では、野田宇太郎が所蔵していた本の中から、北斎の研究書や『北斎漫画』などを展示しています。

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覗きケースでは、野田宇太郎が所蔵していた『北斎漫画』全15篇を展示しています。

『北斎漫画』は、葛飾北斎が絵の手本として出版したスケッチ画集です。人物、動植物、風俗、妖怪など、約4000種類の絵が収められています。初篇が文化11(1814)年(北斎55歳の頃)に出版されたこのシリーズは人気を呼び、北斎が90歳で亡くなった後も刊行され続けました。最終巻の第15篇は、明治11(1878)年の出版です。一部を開いて展示していますので、北斎の緻密でユーモラスな絵をご覧いただけます。

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上の写真は、壁面展示の様子です。郷土史研究会の会員の方から小郡市立図書館に寄贈された復刻版「富嶽三十六景」の一部を展示しています。「北斎ブルー」と呼ばれる独特の青が印象的です。

このテーマ展示は、2月2日(日)までです。近代絵画だけでなく、文学史にも影響を与えた葛飾北斎の世界に触れてみてください。

皆様のご来館をお待ちしております。