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常設展の展示替をしました~【春のお宝大公開】~2024年2・3・4・5月

2024年222日に常設展の展示替を行いました。

 

今回は【春のお宝大公開~森鷗外ゆかりの品々~】と称し、当館が所蔵している森鷗外に関係する品々を展示しています。

 

森鷗外は野田宇太郎が13歳の時に没しており、二人には直接的な関係はありません。

しかし鷗外は、野田が人生・文学の師と仰ぐ木下杢太郎に大きな影響を与えた人物です。

野田は昭和20128日の空襲によって完全に焼失した森鷗外の旧居「観潮楼」の焼け跡を、ちょうど一年後のその日に訪れました。道行く中学生に観潮楼跡に焼け残った鷗外の胸像について聞いても、誰一人として鷗外のものだと知らなかったことに野田は衝撃を受けます。

そして「それはそのまま現在の日本人の惨めさであった。このままに放置すれば一代の文豪鷗外の名前はおろか文学さえ焼失するのではあるまいか。今こそ日本文化に対する我々の責任を果たさねばならない秋である」と決意します。

野田のライフワークとも言える「文学散歩」はここから始まり、それと同時に野田は森鷗外記念館の建設に奔走します。その過程で、野田は森家の人々とも交流を持ちました。

 

今回の展示では、建設案が二転三転し完成まで17年かかった森鷗外記念館の設計図や、野田の雑誌に寄稿した森家の人々(森於菟・小堀杏奴)の直筆原稿、さらに野田が収集した森鷗外の直筆原稿を展示し、野田の仕事ぶりを紹介します。

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壁面には森鷗外記念館の設計図を飾っています。

設計者は東京国立博物館東洋館などを設計した谷口吉郎です。

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のぞきケースでは、森鷗外の自筆原稿(ケース右側)、鷗外の子どもたちの自筆原稿(ケース左側)を展示しています。

のぞきケースの展示入替予定

・前期期間 222日(木)~312日(火) 森於菟直筆原稿

・中期期間 314日(木)~4 2日(火) 森於菟直筆原稿

・後期期間 4 4日(木)~423日(火) 小堀杏奴直筆原稿

 ・延長期間 4月25日(木)~5月21日(火) 野田宇太郎旧蔵、森家の人々(森鷗外・森於菟・森茉莉・小堀杏奴)の著作本

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【春のお宝大公開~森鷗外ゆかりの品々~】は4月23日(火)までの展示です。

※好評につき、5月21日(火)まで延長となりました。まだご覧いただいていない方はこの機会にぜひお越しください!

なお、資料の状態によっては予定外の展示の入れ替えを行うことがありますので、ご了承ください。

【2024.02.22 T】

【2024.05.25 追記 H】