メニューにジャンプ コンテンツにジャンプ

常設展の展示替をしました~【星あかりの文芸 七夕の情景とことば】~2026年6~8月

2026年627日に常設展の展示替を行いました。

 

7月7日は、五節句のひとつ「七夕」です。

七夕は星祭りとも呼ばれ、筑後地方では旧暦の7月7日に行われてきました。2026年は819日が旧暦の七夕にあたります。

小郡市には、市内を流れる宝満川をはさんで、機織りの女神・機女神をまつる七夕神社と、彦星である犬飼神を合祀する稲吉老松神社があります。この神社に由来して、小郡は「七夕の里おごおり」としてまちづくりが行われています。

今回の展示は、小郡市が所蔵している七夕を描いた浮世絵、そして毎年10月に開催される野田宇太郎生誕祭に向けて募集をしている献詩に関連して【浮世絵と詩】を取りあげました。

 

【ステージケース】

資料館入って正面のステージケースでは、野田宇太郎の直筆詩稿「庭の音楽会」を展示しています。

「庭の音楽会」は、昭和17(1942)年に野田が出した第詩集『旅愁』に収載されている詩です。

絵本に描かれた親虫が吹いている銀笛の音を子虫たちが聞いている風景。大人になった野田は「そのような風景はなかった」と諦めにも似た達観さを見せますが、内なる野田少年は未だにその風景を必死に探している、どこか悲しさを感じさせる詩です。

DSC_0003.JPG

野田宇太郎直筆詩稿「庭の音楽会」

【のぞきケース】

ステージケース裏ののぞきケース上の壁面では、野田の詩のなかから初夏や夏らしいものを選んで自筆詩稿とパネル、そしてその詩が収録されている詩集を展示しています。

「ほたる」は昭和21(1946)年に刊行された詩集『感情』に、そして「短い夏」は昭和57(1982)年に刊行された『野田宇太郎全詩集』に収録されている作品です。

「短い夏」は、野田が北海道の阿寒湖の岸辺に立った時のことを詩にしています。昭和43(1968)年にヨーロッパ文学散歩の取材旅行で訪れたスイスの風景を阿寒湖に重ね、まるで恋人を思い出したかのように表現しています。

DSC_0007.JPG

野田宇太郎直筆詩稿「短い夏」の一部

【壁面】

資料館入って左側の壁面には、小郡市が所蔵している「七夕」を描いた浮世絵を展示しています。当館が所蔵している「七夕」関連の浮世絵は20点あり、今回は95cm×50cmの大額縁に入れられた三枚続(さんまいつづき)と言われる浮世絵2点と、37cm×50cmの小額縁に入れられた浮世絵1点を展示しています。

揚州周延(ようしゅうちかのぶ)「江戸風俗十二ヶ月(七夕)」、一玉斎(いちぎょくさい)「十二月の内 文月」、豊原国周(とよはらくにちか)「十二ヶ月」です。

一玉斎は安政から文久(1854年頃~1864年頃)にかけて、揚州周延と豊原国周は幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師です。

江戸の町の風景や小物などで七夕が表現されています。

ぜひ、資料館で江戸時代の七夕の風景や季節の表現手法として描かれる小道具をご覧ください。

DSC_0013.JPG

豊原国周「十二ヶ月」のうち文月部分拡大

6・7・8月のテーマ展示【星あかりの文芸 七夕の情景とことば】は8月18日(火)までの展示となります。

皆様の来館をぜひお待ちしています。

 

【2026.07.07 T】