常設展の展示替をしました~【わがふるさとは筑後松崎】~2024年5・6月
2024年5月23日に常設展の展示替を行いました。
今回は【わがふるさとは筑後松崎】と題し、野田宇太郎がふるさとである松崎や久留米の思い出や、家族・友人・恩師について書いた記事や詩を展示しています。
野田宇太郎は、明治42(1909)年に福岡県三井郡立石村大字松崎にて生を受け、20代前半で久留米に生活の拠点を移し、31歳の時に上京しています。上京後は最後まで東京での生活となりますが、こまめに両親や祖父母の眠る松崎へ墓参りに帰省するなど、生涯ふるさと松崎や久留米時代の友人達、大切な家族、恩師などを大切にしていました。
資料館入って正面のステージケースでは昭和39(1964)年に当時の三井郡立石小学校で発行された「くろつち」(第44号)を展示しております。
この号には、野田宇太郎が「ふるさとへの便り」と題して、後輩となる立石小学校在校生へ向けて寄稿しています。記事の内容は、ステージの裏にあるのぞきケースにて展示していますので、そちらで内容をご確認ください。
「くろつち」第44号
ステージケース裏ののぞきケースでは、野田がふるさと松崎や家族・恩師・友人達との思い出を書いた切抜記事を展示しています。
これらの切抜はすべて野田が自分で行い、大切に保管していたものです。
雑誌だけでなく、小郡町であったころの広報「おごおり」や企業の広報冊子なども含まれています。それらは書籍化されていないために、現在では閲覧することが難しいものとなっています。また、のぞきケース上の壁には野田が松崎を詠んだ詩を掲示しています。
のぞきケースに展示している切抜記事の内容を冊子にまとめ、展示室入ってすぐ左手のテーブルの上に置いています。是非、展示室内の椅子に腰かけて野田の松崎の思い出などをお読みください。
壁面には、野田宇太郎が帰郷した際に書いた自筆額装の「松崎の道」やふるさとを詠む際によく用いた「シャンデリア」の詩、そして野田が撮影した松崎の写真を展示しています。
野田は松崎の構口(かまえぐち)の道の形状を稲妻形と称し、稲妻=ふるさと松崎を連想させる詩を残しています。
5月のテーマ展示【わがふるさとは筑後松崎】は6月18日(火)までの展示となります。
書籍化されていないため、現在では内容を見る機会が限定されている貴重な雑誌掲載記事や野田宇太郎直筆の「松崎の道」などを是非ご覧ください。
【2024.05.25 T】