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「第4回 宇太郎カフェ」開店!片岡宏二さん講演会~2026年2月8日

~「宇太郎カフェ」とは、「野田宇太郎も好きだったコーヒーを楽しみながら文学に触れてみよう」をコンセプトとしたイベントです~

野田宇太郎は戦後、「文学散歩」の取材をする中で、文学的に重要な建物が老朽化していくのを嘆き、保存の必要性を訴えていました。
そのような折、明治建築の保存展示を目的として開村予定の野外博物館「博物館明治村」(愛知県犬山市)への協力を求められ、常務理事として熱心に活動しました。

今回の講師である片岡宏二(かたおか こうじ)さんは、小郡市埋蔵文化財調査センター所長として、小郡市指定文化財の「旧松崎旅籠油屋」を始めとした小郡の歴史的建造物保存に長年携わってこられました。
昨年5月には「九州の建築文化の発展に大きく寄与した」として、日本建築学会九州支部から「建築九州賞・業績賞」を贈られていらっしゃいます。

そんな、野田との共通点がある片岡さんに、『野田のふるさと松崎の古建築物や古き町の姿』について話をしていただきました。

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片岡さんが調査に関わられた松崎の古建築物の一つに野口写真館(小郡市松崎533-9)があります。
天窓からの自然採光を考慮した珍しいこの写真館は、昭和6年に現在の場所に建てられ平成20年に廃業しましたが、その後も入口には野田宇太郎の写真が飾られていて、その写真をきっかけとして野口写真館の調査が始まったそうです。
また、この写真館には ガラス乾板・ネガフィルム・焼付写真合わせて2万枚ちかくが残されていて、現在も整理が続けられています。
今回は、この写真をメインに、古い松崎の町やその風習についてたくさんお話しいただきました。

まず参加者の皆さんが驚かれていたのは、古写真が鮮明なことでした。ガラス乾板はフィルムより歪みが少なく高精度の写真を撮ることができること、さらに野口写真館の店主によるピントの合った撮影がされていることにより、大スクリーンに拡大投影してもぼやけることなく鮮明な古い松崎の姿を見ることができました。

そんな高精度写真への映り込みを丁寧に見ていくことで、その写真の撮られた時期や人物を特定していく作業についても、講座では詳しく説明されました。皆さんは一緒になぞ解きをしているような面白さも味わえたのではないかと思います。

また、後半は昭和20年頃の「松崎町家地図」を片手に、古写真を見る形式で講演会が進みましたが、松崎が地元の参加者も多く、皆さん昔話に花が咲いていたのも印象的でした。

野田宇太郎もふるさと松崎の写真を多く遺しています。当館も写真の整理を通じて地元に貢献することができればと改めて感じた講演会でした。

【2026.2.13 H】

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講演会詳細

演題:「古写真が語る いにしえの松崎」
日時:202628日(日) 13時半~15時半(13時開場)
会場:生涯学習センター 七夕ホール
講師:片岡宏二さん(埋蔵文化財調査センター所長)
資料代:500円(資料代、コーヒー・菓子付)
チラシ:第4回宇太郎カフェ:片岡宏二さん講演会 (PDF:357KB)