力量外
先日、以前から気になっていた「とりかえばや」田辺聖子バージョンを読んだ。
物語が面白かったこともあったが、古典を読んだ自分に感動した。
次に手に取ったアンソロジー本の1本目が泉鏡花だった。
「とりかえばや」を田辺先生の現代語訳のおかげでさっくり古典を読みきり調子にのっていた私は、幻想小説の先駆者ともいわれ、文体が美しいとされる泉鏡花の古文調に肩慣らしみたいに挑んだ。
・・・脳内で同時通訳がまったくできない。次行こ、次。
泉鏡花のディフェンスをかわして次の話に行こうとしたが、かわいい名前に負けたのが悔しいので、もう一度戻った。
私には古文を読む能力が備わっていないことがわかった。
現代語訳を探してみたが見つからなかったため、文明の利器、AIに頼った。
やっぱりAIは凄い。打った1センテンスを単語で区切ることなく、意味が通るように訳してくれる。
しかも、ひとつひとつ単語を見ながら打ち込んでいると、だんだん脳内で文章になってくる。
あれ?これいけちゃうんじゃない?
とりあえず打ち込んじゃう?
そう、この小説全部。
・・・無理。
わたし、理系だし、いっか。次行こ、次。
AIが面白いので「近所のおいしいパン屋さん」とか質問してみた。
結果、「パン屋は自分で探せ」と言われた。
AIが悪いのか、自分が悪いのか。